妊娠出産は奇跡

不妊症&不育症でも子供が欲しい37歳の妊活奮闘記。

【出生前診断】遺伝カウンセリングを受けてきました

出生前診断については、前回の記事をご参照ください。
kasumintea919.hatenablog.com

北海道大学病院での出生前診断の流れ

前回の記事でも書きましたが、北大病院は8週0日から出生前診断の受付を行っています。
私は8週0日がちょうど土曜日だったため、8週2日にあたる月曜日の受付時間(10時から)を過ぎてすぐに電話をしたのですが
それでも1ヶ月先まで予約がいっぱいでした。
私はちょうどキャンセルが出たため、電話をした翌日に運よく受診することができたのですが
これから北大病院で出生前診断を受けたいと考えられている方は、8週0日になってすぐに電話で予約をすることをオススメします。


さて、10月1日の12:30に予約をしたのですが
私は北大病院が初診だったため、初診受付をしなければならず、12:00頃には来院し初診受付をするように言われていました。

予定が早く終わったため、病院へは11:35頃到着し初診受付をしたのですが・・・


まぁ~待たされる、待たされる。
初診受付ってこんなに待つっけ???こんなにすることあるっけ???
と思うくらい待たされ、なんと、受付が終了したのが12:30ぎりぎりでした!!!
1時間もかかりました!!!!

さすが、大学病院ですね。
受診日が火曜日だったのですが、外来は特に火曜日が混むそうなので
北大に受診される方は、余裕をもって受診することをオススメします

ちなみに、受付で「予約は何時ですか?」と聞かれたので
もしかしたら、時間ぎりぎりであれば、優先的に受付をしてもらえるかもしれません。



さて、受付が終了したら、3階にある産科外来へ移動し、再度受付をします。

受付で声をかけると、まずは問診票を手渡されました。


問診票は私用、旦那用とそれぞれあり
内容は多少違うところはありますが、おおむね同じ内容でした。

  • なぜ出生前診断を受けようと思ったのか(選択)
  • 出生前診断の種類別の理解度(5段階評価)
  • 今現在、どのような出生前診断を受けようと思っているか(選択)
  • 今日までの間に出生前診断について夫婦でよく話合う時間がとれたか(選択)
  • 現在かかっている病院の先生から、出生前診断について詳しく話を聞いたか、十分相談したか(選択)

などなど。
はっきりは覚えていませんが(笑)
こんな感じの内容でした。


問診票を提出し、待合室で待つこと10分程度

診察室に呼ばれ、カウンセラーの方とのカウンセリングが始まりました。


出生前診断のカウンセリング内容

「出生前染色体検査」というパンフレットに沿って、ひとつひとつ理解度を確認しながら、カウンセラーの方が丁寧に説明してくれました。
簡単に内容を紹介したいと思います。

先天性疾患と染色体異常

まずは、先天性疾患についての説明です。

出生時の3~5%は先天性疾患を持って生まれてきますが、そのうち染色体疾患によるものは25%程度です。
その25%のうちの約70%21トリソミー18トリソミー13トリソミーに当たる数の変化による染色体異常で
出生前診断では、この3つの異常しか判別できないため、
先天性疾患といわれるもののうち、約17.5%しか出生前診断で診断することができない
という内容の説明でした。
※羊水検査まで実施すれば、先天性疾患全体の約25%にあたる染色体疾患全般は判別できます。

21トリソミー(ダウン症候群)
  • 身体的特徴:成長障害、筋肉の緊張低下、特徴的顔貌
  • 合併症:心疾患(50%)、消化管奇形、甲状腺疾患、耳鼻科疾患、眼科疾患、等
  • 発達予後:学生の多くは、支援制度を利用し、地元の学校に通っている。スポーツ、芸術面など様々な分野で活躍している人がいる。
  • 寿命50~60歳
18トリソミー
  • 身体的特徴:胎児期からの成長障害、呼吸障害、摂食障害
  • 合併症:心疾患(90%)、消化管奇形、口唇口蓋裂、関節硬縮、等
  • 発達予後:運動面、知能面ともに強い遅れを示す。言葉の習得は難しいが、サインや表情で応えることが可能な場合もある。気管挿管や経管栄養が必要。
  • 寿命:胎児脂肪も高頻度(50%)、50%は1ヶ月、90%は1年以内
13トリソミー
  • 身体的特徴:胎児期からの成長障害、呼吸障害、摂食障害
  • 合併症:心疾患(80%)、口唇口蓋裂、多指症、眼科疾患、全前脳胞症、等
  • 発達予後:運動面、知能面ともに強い遅れを示す。言葉の習得は難しいが、サインや表情で応えることが可能な場合もある。気管挿管や経管栄養が必要。
  • 寿命:胎児脂肪も高頻度(50%)、50%は1ヶ月、90%は1年以内

ということで、18トリソミー、13トリソミーの場合、50%が妊娠20-30週で胎児死亡してしまう可能性があるということでした。

出生前染色体検査法の種類

こちらは、前回のブログで書いた通りの内容でした。
遺伝カウンセリングを受けたあと、非確定検査を受け、陽性であった場合は希望に応じて確定検査を受けるというような流れです。

妊娠初期エコースクリーニング検査

非確定的検査、非侵襲的検査(超音波検査)
実施時期:11~13週(頭殿長45~84mm)
対象疾患:ダウン症候群、18トリソミー、13トリソミー
費用:5300円
結果が出るまでの時間:検査直後
特徴:形態異常(脳、脊椎、腹部、胃、膀胱、腎臓、手足など)のチェックも可能

母体血胎児染色体検査(NIPT)

非確定的検査、非侵襲的検査(採血)
実施時期:10~21週
対象疾患:ダウン症候群、18トリソミー、13トリソミー
費用:約20万円
結果が出るまでの時間:約2週間
特徴:判定保留という結果が返ってくる場合もある(0.2%)

母体血清マーカー検査

非確定的検査、非侵襲的検査(採血)
実施時期:15~18週
対象疾患:ダウン症候群、18トリソミー、開放制二分脊椎
費用:約2万円
結果が出るまでの時間:約10日間

羊水検査

確定検査、侵襲的検査(腹部に穿刺、流産率0.3%)
実施時期:15週後半以降
対象疾患:染色体疾患全般
費用:約8万円
結果が出るまでの時間:約3週間
特徴:形態異常(脳、脊椎、腹部、胃、膀胱、腎臓、手足など)のチェックも可能


※実施時期に関してですが、万が一結果が「陽性」であった場合、「妊娠継続の中断」も考えているという方は、妊娠21週6日までにその判断をしなければなりません。そのため、結果が出るまでの時間を考慮すると、羊水検査は遅くとも17週6日まで、NIPTは遅くとも15週6日までに受ける必要があるということでした。参考までに。

母体年齢と出生児の染色体疾患の発生率

母体年齢と出生児の染色体疾患の発生率には相関関係があり、母体年齢が高くなればなるほど、染色体疾患の発生率も高くなると言われています。
私の場合、今現在38歳なのですが、今回は体外受精による妊娠で、採卵したのが36歳の時になるので、出産時の母体年齢は37歳で計算となります。

【出産時の母体年齢が37歳の場合】

となっていました。ちなみに

【母体年齢が20歳の時の発生頻度】

となっており、約5倍ほど発生頻度が高くなっています。
また、私は過去の妊娠で、15トリソミー、22トリソミーと2回染色体疾患児を妊娠した経験がありました。
私のように、過去に染色体疾患児を妊娠したことがある場合は、
この頻度から少し頻度が高くなるということでした。

母体年齢における陽性的中率と陰性的中率

陽性的中率とは、結果が陽性と出た場合、本当に陽性かどうか、という確率になります。
値が高ければ高いほど精度が高く、低ければ低いほど精度が低い検査ということになります。
一方陰性的中率とは、結果が陰性と出た場合、本当に陰性かどうか、の確率ということになります。
こちらも、値が高ければ高いほど精度が高く、低ければ低いほど精度が低い検査ということになります。
つまり、陽性的中率が低ければ、たとえ検査結果が陽性であっても、陰性の可能性(いわゆる偽陽性)も高い、ということになります。
また、陰性的中率が低ければ低いほど、たとえ検査結果が陰性であっても、陽性の可能性(いわゆる偽陰性)も高くなる、ということになります。

これは、どの検査を受け、その結果をどのように解釈するかを判断する上で、とても大切になってくる値だと思います。
この、陽性的中率も陰性的中率も、染色体疾患の発生率同様、母体年齢と相関関係にあり、母体年齢が高くなればなるほど、検査の精度が落ちる、ということのようです。
ちなみに、検査を受ける週数によっても、多少変わってくるようです。

【出産時の母体年齢が37歳の場合(妊娠12週)】

  • 超音波検査:陽性的中率10.68%、陰性的中率99.930%
  • NIPT:陽性的中率86.81%、陰性的中率99.994%

でした。これを「高い」と捉えるか、「低い」と捉えるかは人それぞれでしょう。
ちなみに、確定診断はその名の通り確定診断ですので、陽性的中率も陰性的中率も100%ということになります。
つまり、非確定的検査はあくまでも非確定であるため、いくら99%以上の確率で陰性だからといって、偽陰性の可能性があるということです。
100%でない限り結果が陰性であっても、出産してみたら染色体疾患を持っていた、ということもありえるということですね。

出生前染色体検査を考慮する上で・・・

一番大事なのは、今まで記載してきたことをきちんと理解した上で「何のために検査が必要か?」ということですね。
「陽性」と出た場合にどうするか。「陰性」と出た場合にどうするか。
そして、どのような選択をするにしても、精神的負担が大きくなる、ということでした。
特に、妊娠継続の中断を選択した場合は、自責の念や罪の意識で長期間にわたって精神的負担を強いられることもあるそうです。

ちなみに、万が一全ての検査で陽性と出た場合でも、法律上、胎児に染色体異常があるため、妊娠の継続を中断するという選択するということは認められていないそうです。
前回のブログで「出生前診断を受けた中で陽性が確定した人のうち、9割が中絶に踏み切っている」と記載しました。
それは、胎児に染色体異常があったという理由ではなく、「経済的理由で育てられないから」という理由になるそうです。
もしくは、「母体の生命を脅かす可能性があるから」という理由の場合でも、堕胎が認められるようです。

なんだか、「こじつけ」のような気がしてしまうのは私だけでしょうか・・・。
きちんと議論がなされていない、現実とかけ離れている、そう感じてしまいました。

双子の場合の注意事項

私は今回DD双子(二絨毛膜二羊膜性双胎・・・いわゆる二卵性の双子)を妊娠しているため、双子の場合は単胎と違っていくつか出生前診断における注意点がありました。
私が疑問に思ったことをいくつか聞いてきたので、それを紹介したいと思います。

妊娠初期エコースクリーニング検査における注意点

超音波で1人1人検査をすることになるため、胎児それぞれに「陽性」「陰性」の結果が出ることになります。
つまり、1人は陽性、1人は陰性、という場合もあります。

母体血胎児染色体検査(NIPT)における注意点

以前は双子の場合NIPTを受けられなかったようですが、現在は双子の場合でも受けることができます。
ただし、DD双子の場合注意しなければならないことは、DD双子の場合は遺伝子がそれぞれ別々ということになるため、
こちらは超音波検査とは違って、母体の血液から判定することから、胎児それぞれの結果はわからない、ということになります。
つまり、「陰性」と出た場合は2人とも陰性になるのですが、「陽性」と出た場合は

  1. 1人が陽性で1人が陰性
  2. 2人とも陽性

の2パターンの可能性があるということになります。どちらかは、この検査だけでは判定できません。
※遺伝子が一緒であれるMD双子、MM双子の場合は、陽性であれば2人とも陽性、陰性であれば2人とも陰性ということになります。

母体血清マーカー検査における注意点

先ほどの説明で、21トリソミーと18トリソミーが対象疾患になると書きましたが、双子の場合は18トリソミーは判定することができなず、21トリソミーのみになるそうです。
また、NIPT同様、母体の血液から判定するため、DD双子の場合は胎児それぞれの結果はわかりません。
つまり、DD双子の場合、母体血清マーカー検査を受けるメリットはあまりないということでした。

羊水検査における注意点

私のようにDD双子の場合は、胎児がそれぞれの羊水の中に存在していますので、羊水検査をする場合には、それぞれの羊水を取って検査をしなければなりません。
羊水検査は針を直接お腹に刺して羊水を採取することになりますので、2回針を刺さなければならないということになります。
それだけ、流産のリスクも増すということです。

出生前染色体検査を考慮する上での注意点

先ほども記載した通り、染色体異常を理由に妊娠継続を中断することはできません。
ですので、双子のうち万が一1人が陽性、1人が陰性と出た場合
1人だけを中断するということはできない
ということでした。
つまり、2人とも妊娠継続するか、2人とも諦める
その2択しかないとのことでした。
先ほどの理屈に当てはめると、経済的理由で1人なら育てられるけど、2人は無理という場合もあるだろうけど・・・
とも思いましたが、ではどちらの子を育てるのか、というところになったときに
その選択に「染色体異常」が使われることは、いわゆる「命の選別」になるということなのでしょう。


※ここからは、DD双子の場合の話ですので、MD双子、MM双子の場合は質問していないのでよくわかりません。
21トリソミーの場合は産まれる可能性が高いため省きますが
万が一双子のうちの1人が18トリソミーまたは13トリソミーであった場合
50%の確率で妊娠20-30週で子宮内胎児死亡になる可能性があります。
その場合は、妊娠週数にもよるそうですが、もう1人の子が産まれるまでそのまま死亡してしまった胎児を子宮内に残しておくか
残しておくことでもう1人の子に影響が出る場合は、早産で産まなければならない可能性もあるということでした。
また、染色体異常のある子の状態が良くなく、早急に母体から出さなければならない状況になる可能性もあり
その場合も、1人だけ出して1人だけ子宮内に残しておくことはできないため、2人とも早産になる可能性もあるということでした。

これらのことから、そのため双子はさらに厳しい選択を迫られる、ということでした。



私たちの選択

今まで、ざっと説明をさせてもらいましたが、これらの説明を聞いて私たち夫婦で話合った結果、
とりあえず妊娠初期エコースクリーニング検査だけしてもらうことに決めました。

大きな理由としては、妊娠初期エコースクリーニング検査の陰性的中率です。
37歳の場合の陰性的中率は99.930%でした。
私たち夫婦は、それを「高い」と捉え、妊娠初期エコースクリーニング検査で陰性と出たらもう陰性ということでいいだろう、ということにしました。

また、妊娠初期エコースクリーニング検査の場合は、双子それぞれを「陰性」「陽性」と判定できるため、まずは妊娠初期エコースクリーニング検査をしてもらって
万が一陽性と出た場合は、妊娠初期エコースクリーニング検査の結果を踏まえて、当日にNIPTを申し込めるということでしたので
それからNIPTをするかしないか、を考えることにしました。

妊娠初期エコースクリーニング検査は11週で受けるよりも13週で受けるほうが胎児が成長していて情報量が多くなるため良い、ということ、また双子の場合は単胎よりも成長が遅くなる可能性があることから、、
13週3日にあたる11月5日に妊娠初期エコースクリーニング検査の予約を入れました。



【かかった金額】
遺伝カウンセリング代:10193円








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