妊娠出産は奇跡

不妊症&不育症でも子供が欲しい37歳の妊活奮闘記。

【第5回凍結胚移植】流産絨毛の染色体検査結果と染色体異常&着床前診断について

これまでのまとめ

5月27日に排卵
5月28日からホルモン剤の内服を開始
5月31日から免疫抑制剤の内服を開始
6月1日に顕微授精5BBと体外受精5BCを移植
6月10日にHCG226.3で無事陽性判定
6月21日(5w4d)に胎嚢10.0mm確認
6月27日(6w3d)に心拍確認
7月3日(7w2d)に稽留流産確定
7月5日に流産手術
7月7日に発熱し3日間抗生剤の点滴&5日間子宮収縮剤の内服
7月10日から抗生剤を内服薬に切り替えて5日間内服



流産絨毛の染色体検査結果

またまた更新が滞ってしまっていました、ぴょんたです。


7月5日に流産手術をして、ついに、染色体検査の結果が出ましたので報告します。


結果は・・・





  1. 染色体の分析:染色体数47、細胞数20
  2. 核型:47,XX,+22
  3. 判定:染色体異常が認められました。すべての細胞に22番染色体の過剰を認めました。(22番染色体のトリソミー)



でした。
染色体異常がありました。
22トリソミーの女の子でした。



先生曰く
22トリソミーは基本的に流産になるそうです。
前々回は15トリソミーだったのですが
その時も同様に言われました。


染色体異常だったら、夫婦の染色体検査をしようと思っていたため
先生に言ってみたところ、
今回の染色体異常は夫婦どちらかの染色体異常の影響というよりは
受精の段階で偶発的に起こってしまった染色体異常の可能性が高いということでした。
そのため、染色体異常の検査はしなくてもよいのではないか、、、ということでした。

夫婦どちらかの染色体異常があった場合は、転座が起こるということでした。
今回は数の異常のため、受精の段階での発生ということらしいのです。




そこで

少し自分で調べてみました。

染色体異常

ヒトの細胞の核の中には、23対46本の染色体が含まれています。
染色体には、常染色体と性染色体があり、
1~22番までの各1対計44本の染色体を常染色体
X染色体およびY染色体のことを性染色体と言います。

X染色体が2つの場合(XX)は女の子
X染色体が1つ、Y染色体が1つの場合(XY)は男の子になります。

今回はXXでしたので、女の子だったということになります。



流産の50~70%に染色体異常が伴うとされていますが、では、染色体異常とは、どこが異常になるのでしょうか?
染色体異常は、大きく分けて数的異常構造異常の2つに分類されるため、それぞれを説明していきたいと思います。


数的異常

数的異常には、
本来2 本のペアである染色体が3 本になるトリソミー(trisomy)や
1 本しかないモノソミー(monosomy)
それぞれの染色体が3 本あって全体で69本になる三倍体(triploidy)などがあります。

染色体異常における流産のうち、
約60%が常染色体トリソミー、
X 染色体が一本しかないX モノソミーが約20%,
3 倍体が約15 %と言われています。

常染色体トリソミーの中で最も頻度が高いのは、16番染色体のトリソミーで、
その他には,13,15,18,21,22 番のトリソミーが比較的頻度が高いと言われています。
2つ以上の染色体でトリソミーが認められる場合もあるそうです。

私は、今回が22トリソミーで、前々回が15トリソミーでしたので、比較的頻度の高い染色体異常だったということです。

そして、数的異常を伴う場合、75%は妊娠8週までに流産となります。

私も、過去の流産はいずれも7~9週辺りで流産となっていました。

13番・18番・21番のトリソミー以外は誕生する可能性はほとんどなく、
これら3種類のトリソミーでも流産・死産で出生前に死亡する例の方が多いです。
一番軽い21トリソミー(ダウン症候群)でも、8割は流産になります。

ちなみに、13トリソミー、18トリソミーで出生できた子はいずれも女児が多く(男児は流産してしまう)
いずれも予後が悪いです。




構造異常

構造異常には、
染色体相互転座や染色体逆位、
部分欠失や重複、
リング状に丸くなった環状染色体、
長腕または短腕のみを有する同腕染色体(イソ染色体)などが含まれます。


転座の中には、不均衡型転座というものがあり
この異常がある場合は、夫婦どちらかが均衡型転座保因者である可能性が高いです。
均衡型転座保因者の場合は、受精卵での染色体不均衡が生じやすく
習慣流産の原因となりえます。

私の場合は、数的異常で構造的異常ではなかったため
夫婦どちらかが均衡型転座保因者である可能性は低く
夫婦の染色体検査は必要ないという判断になったということです。


って・・・文字で書いてもよくわからないですよね!?
詳しくはこちらをご参照ください。

www.jaog.or.jp




受精卵の染色体異常

卵子の染色体異常は母体年齢の上昇に伴って増加します。
精子の染色体異常も、加齢に伴って遺伝子レベルの変異が増えることが知られています。

卵子では20%、精子では10%に染色体異常があり、
それが受精卵になった時点で30%は染色体異常があると言われています。

つまり、自然妊娠や人工授精の場合は、受精の時点で30%は染色体異常ということになります。

無事に3 日目胚まで成長できても、そのうちの50%に染色体異常があり、その後は妊娠週数が進むにつれて染色体異常の割合が減少します。
つまり、染色体異常があると成長できないため、3日目胚より5日目胚の方が染色体異常の割合が少ないということです。
そして、ほとんどの染色体異常が妊娠初期に流産となるのです。


これらのパーセンテージは年齢によって増加するため
加齢とともに流産率が高くなるのです。

私の年齢では、「胚盤胞の3つに1つは正常な染色体だと思う」
と私の先生は言っていました。



着床前診断

着床前診断は、胚移植を行う前に染色体異常を調べてから、異常がないものを胚移植することで、流産を回避したり、染色体異常のない子供を得られるようにするための技術です。

え・・・これやれば、私の過去5度の胚移植のうち、染色体異常によると判明している2度の流産は回避できたのでは??

と思いますよね。


ですが、着床前診断を受けるには対象条件があって

  • 特定の病気のため、医学的に重い遺伝性の病気が子どもに伝わる可能性がある方
  • 夫婦どちらかが均衡型転座保因者であり、2回以上流産を繰り返している方

と日本産婦人科学会で定められています。


詳しくはこちらをご参照ください。
www.jsog.or.jp


ですので、私は過去4度流産をしていますが(化学流産を含まず)
日本では、着床前診断を受けることができないのです。
理由は「命の選別になる」からだそうなのですが・・・・・


これについては、私個人あまり詳しく様々な意見を見分していないので
正しい知識と正しい理解のもと、「賛成」とか「反対」とか言える立場ではないのですが・・・


個人的な感想としては

「命の選別って何???何を守りたいの???」

と思ってしまいます。


一度も出産したことのなく、もちろん障害児を抱えてたことのない一個人の意見ですが・・・


先ほども書きましたが
私はこれまでに5度胚移植をし、そのうちの3度が流産になりました。
うち2度は染色体異常が原因でした。

1つは染色体は正常であったため、流産は防げなかったと思いますが
着床できなかったもの、化学流産であったものも、もしかしたら染色体異常が原因だったかもしれません。

もし、それらが染色体異常だとしたら・・・・
5度の胚移植のうち、4度は無駄な移植だったということになります。
移植しても流産になってしまうからです。

3度の流産のうち、3度とも流産手術を受けました。

流産手術は頚管裂傷や子宮穿孔、感染、遺残などのリスクを伴います。
私も、先日の流産手術の後、高熱を出し、3日間点滴をしました。

そして何より
精神的ダメージ
が大きいです。

また、胞状奇胎といって、染色体異常により異常増殖を認める病的な妊卵となる場合もあります。
その場合は、抗がん剤治療をしなければならない可能性もあるのです。


つまり
染色体異常があるとわかっている卵を戻すということは
心身ともに母体にダメージを与えることだと思うのです。


体外受精にはお金もかかります。
私は5度移植をし、それに約160万以上を費やしました。
身体的負担も大きいため、仕事も辞めました。
金銭的理由でこれ以上の治療を諦めざるを得ない人も多くいるでしょう。
そもそも、治療に進めない人も多いと思います。


もし。
もし仮に、誰もが着床前検査をできたのなら・・・
着床前検査にもお金がかかるため、経済的にはもしかしたら何も変わらないかもしれないですが
心身のダメージはかなり違っただろうな・・・と思います。
仕事も辞めずに済んだかもしれません。

そして何より・・・
早く子供ができただろうな、と。

移植し8週までいき流産していたのが、移植前にわかるから・・・
染色体異常のない受精卵だけを戻すことができるのだから・・・

確実に子供を得るための時間は短縮できると思います。


不妊治療を諦めざるを得ない人の中には
年齢が原因で諦めざるを得なかった人がたくさんいるでしょう。
かくいう私も、諦める時は、年齢かお金だろうな・・・
と思っています。


そして最後に・・・
なぜ、出生前診断は普及してきているにもかかわらず、着床前診断は制限があるのか。



本当に疑問です。


命の選別ってなんでしょう?


何を守ろうとしているのでしょう?


少子化が問題視されている昨今
この、着床前診断に関してや、不妊治療が保険適応ではないことに関して
どうにかならないのだろうか


そう感じています。


ちなみにアメリカでは、着床前診断を規制する連邦法がなく、男女産み分けも含めて着床前診断は自由に行われているそうです。





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